砂塵の記憶
2014-01-01T00:02:31+09:00
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FF11とかだらだらと書き連ねるそんなページ
Excite Blog
あけましておめでとうございます。
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2014-01-01T00:04:54+09:00
2014-01-01T00:02:31+09:00
2014-01-01T00:02:31+09:00
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日常
今年もよろしくお願いします。
なんというかこれは毎年やっておかないといけない気がした(汗]]>
あけましておめでとうございます2013
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2013-01-01T01:00:44+09:00
2013-01-01T01:00:24+09:00
2013-01-01T01:00:24+09:00
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日常
当放置ブログにご来場頂誠にありがとうございます……!
そして明日も仕事です。
あと6時間後に出撃であります!]]>
蒼き空に紅き御旗を 27
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2012-08-03T04:03:00+09:00
2012-08-03T04:03:09+09:00
2012-08-03T04:02:38+09:00
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外伝:蒼き空に紅き御旗を
明日朝に、本陣へバストゥーク隊とグラハム部隊が侵攻するっていう情報が来た。
グラハムがしびれ切らして力ずくで奪う気でいるみたいだね。
今ならバストゥーク隊の力も借りられるし、勝負に出たかな。」
リュウさんの報告に、室内がざわめいた。
しかしアイーシャさんとスラグさんは冷静に、机に向かってなにやら作業をしていた。
「しかし、ワタシが解せないのはクリエルさんの行動だね。
もっと手早い手段があると思うんだけど。
そこまでつかんでるなら、出るとこ出ればすぐだろうに。
しかもここまで厄介な事態になるなんて……もうどうしろと」
アイーシャさんがぽりぽりと後ろ頭を書きながら、地図の方になにやら書き込んでいく。
監視塔あたりに20と赤く書き込み、矢印を引っ張ってラングモント峠方面へ。
「状況証拠は十分ですが、物的証拠がありません。事を起こすにしても弱すぎます。
今回のクリエルさんの作戦は、“侵入出来ないなら招待されよう”ですから。
直に探して物的証拠を取り押さえる気でしょうね。どうやるか知りませんが。
ここまで厄介になると味方のままなのか敵になったのかもわかりませんね。
確かここに青30でしたね」
スラグさんが西ロンフォールと東ロンフォールの連絡道あたりに丸を書いて30と中に書いた。
「そういう考えしちゃうのがクリさんだね。
割と逆さ見の力業っていうか逆転の突破口っていうか。ありゃ癖なのかね。
あ、南サンドリア東出口に緑35ね」
スラグさんは頷くと、南サンドリア出口エリアに大きく緑色で35と書いた。
どうやら地図上における戦力図のようだ。
赤が我々赤獅子騎士団戦力。現在20名の戦力。
青がクリエルさん率いるバストゥーク軍選抜隊。おそらく兵力30名。
緑がアシュレイさん率いるグラハム氏私設部隊。おそらく兵力35名。
「はいはいっ。それじゃ明日のための作戦会議始めますよっ」
アイーシャさんの号令に一同が机を囲んだ。
「では先ず最初に。今回の勝利条件はフラッドさんがグラハム氏に捕まらないこと。
これさえ達成されなければ我々の勝ち。
しかしテレポは不可。先々回り込まれてる可能性もあるからね。
どうやら夜の会談でこっちに侵攻するっていう結果になった状況らしいね。
さらに、相手側の戦力は、
アシュレイ率いるグラハム私設部隊。正直あんまり強くない。
ただ、隊長アシュレイだけは別格。アレ一人でこっち数人と互角くらいのバケモノだ。
ラドル隊長……つーかクリさん率いるバストゥーク選抜部隊。
近接戦部隊は数は居ないが質が一級品。なにせ現役の正規精鋭部隊だからね。
しかも遠距離攻撃部隊が豊富で火力が高い。狩人と黒魔道士のレベルが高い高い。
正面からの激突は兵力数的にも質的にも危険すぎる。ってので逃げの一手を使う。
クリさんは味方である可能性は高いけど、今回は完全に信用することが出来ない。
よって、最悪の可能性を考慮して敵として考えた上で今作戦を立案しましたよっと。」
はいっ、とコトナリアさんが挙手をした。
「スラグさんの昨日の話だと、クリエルさんとアシュレイさんは味方だって……。
言ってなかったっけ?」
うむ。とアイーシャが一度頷いて、青30を指さした。
「信用はしたいんだけどね。
今回のバストゥーク隊、クリさん一人で動かしていれば信用したんだけど、
アスタル、バルディアスの二大巨頭が最大階級として存在する。
それ故に、クリさんの意志で動いていない可能性もあるわけさ。
クリさんは味方として動いていたとしても、本隊がそうだとは限らない」
難しい顔をしたアイーシャの返答に、スラグさんがため息をついた。
「今回、クリエルさんの話では、傭兵部隊を使用した偽装使節団の予定だったんですが。
いつの間にか正規兵、しかも、本物の軍上級士官がついています。
特にクリエルさんの想定していた階級よりもさらに上の者がいるのがマズすぎるのです。
アスタル、バルディアス両名は、現場に出る軍人階級の中では最上級です。」
ターリが続いて挙手をした。
「それじゃぁ、アシュレイ軍勢も向こうの協力者である以上、味方とは断定できないって
そういうことなん?」
「はいターリさん正解。
それに、味方として見ていて合流してみたら正面決戦余裕でしたとか笑えなす。
今回はバストゥーク軍勢とアシュレイ軍勢まとめて相手とか不可能す」
はい。それじゃ地図みてねーと。軽く声を掛けたアイーシャさんが赤20に指を指した。
「それではグッキー君。今回の我々の勝利条件はなにかね?」
「フラッド隊長を敵に確保されない事。ですか」
突然の問いにもよどむことなくグッキーさんが答えた。
「おーけい。というわけで、“戦闘に”勝つ戦術は要らないのですよ。
夜明けと共に、監視塔からまっすぐラングモント峠前まで行きます。
バストゥーク軍勢は索敵がてら、東ロンフォールの底を掬うように移動、
監視塔までたどり着いて、我々を追いかけてくるはず。
アシュレイ軍勢は多分まっすぐ監視塔にくるか、
あるいはバストゥーク軍と合流して追いかけてくるはず。
先回りは多分しない。数の優位性が確実なら、必ず合流してくる。
個人の優位性はこちらに分があるからね。アシュレイだけ別格だけど、
一人抜くくらいなら出来る。
最悪、フラッドさんだけラングモント峠に逃がしてしまえばいいのだから。
うまく峠前に陣取れたら、あとはアシュレイ軍を迎え撃ち、バストゥーク軍の出方を見る。
もしかしたら、クリさんが味方である可能性も出ているわけだからね。
敵のままなら、すぐにフラッドさんをラングモント峠に逃がし、我々は防衛戦。
地形効果もあって、かなり粘れるはず」
「んーでも、それだとじり貧じゃない?
突破されてフラッドさん確保されたら意味がなくないかしら?」
ジェイトンさんが心配そうな声を上げる。まぁ確かに、これでは死にに行くようなものだ。
「だいじょーぶ!そのために今回、強力な助っ人を用意しています。
彼らの到着、つまりはタイムアップまで持ちきれば我らの勝利す」
ぐっと拳を握ってアイーシャさんが立ち上がる。
「増援……ねぇ。居たかしら。私たちに協力してくれそうな人たちって」
ジェイトンさんが不安げにこぼした。
確かに思いつく限りでは……いないような。
「ああ。皆さんと面識のないヤツらです。
かなり変わり者で……まぁいろいろとあって拾ったのですよ」
スラグさんがこめかみを押さえながらう~んと呻いた。
「あなたの拾ったは大体曰くがありますからね……何も無ければいいのですが」
「まぁまぁ信用してください。
はっきり言って……ヤツラはすげぇぜ……」
「どういう意味で凄いのかは聞かないでおきますね」
あーそういえばアイーシャさん絡みの傭兵方って一癖も二癖もありますね。
ことある毎に行方不明になる戦士さんとかタルタルマニアなガルカさんとか。
ただ、実力は異常なほど高い事が多いのでここは黙っておきますか。
「さて、といったところで作戦は以上だけど、何か質問はあるかな?」
するとジェイトンさんがすっと手を挙げた。
「戦闘開始の基準はあるのかしら?それとも堅守後攻でまず先制攻撃させるのかしら?」
今回はおそらく専守防衛タイプの作戦だ。つまりは。
「こちらからの攻撃は無しでしょう。今回はライン防衛が優先です。
逆に、こちらから仕掛けずに如何に戦闘開始を延ばせるかがカギでしょう」
「いえす。フラッドさん流石です。できれば戦闘開始を延ばしたいので、
こちらからの攻撃は無しにしてほしいです」
ジェイトンさんは頷いた。
「よっし。それでは解散!精霊時計で5時半に出ますので、それまで体を休めて。」
全員が一斉に敬礼し、この場は解散となった。
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これは……死ねる……まじで。
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2012-08-03T03:58:43+09:00
2012-08-03T03:58:22+09:00
2012-08-03T03:58:22+09:00
creatle
日常
昔、某漫画家が一日48時間あればいいのにとか言ってたのを
15年の時を超えて理解してしまった如くに……。]]>
あけましておめでとうございます
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2012-01-01T01:32:04+09:00
2012-01-01T01:32:03+09:00
2012-01-01T01:32:03+09:00
creatle
日常
今年もヨロシクお願いします。
って12/31出勤分で今帰ってきましたヨ。
帰宅の挨拶が新年の挨拶でどういうことナノ……!
まぁとりあえず生きてます。生きてます。
二度言いました。大切なことなので(ry
では、数時間後の出勤にそなえて寝ます(汗]]>
台風直撃中……
http://creatle.exblog.jp/13650589/
2011-09-21T15:30:33+09:00
2011-09-21T15:30:35+09:00
2011-09-21T15:30:35+09:00
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日常
し、仕事にならねぇ……!
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忙しくなると余計な雑念が浮かびます。
http://creatle.exblog.jp/13299145/
2011-08-17T02:07:00+09:00
2011-08-17T02:12:35+09:00
2011-08-17T02:07:45+09:00
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小ネタ劇場
我が雑念に、ついてこれるか――!
砂塵の記憶外伝
第31話 ――さらば、遠い日の理想よ――
手を赤く染める。
吹き出した赤が服を汚していく。
「おいしくない……」
赤く濡れたそれを放り投げる。
水を多量に含んだタオルが、地面に落ちるような音が聞こえた。
捻れた丸い物が落ちて赤いのがあふれたけれどそんなことはどうでもいい。
「……おいしくない。もっと違うの」
どんなのがおいしいのだろう。
考えてみた。
考えるのが面倒だけど、ちょっと考えてみた。
もう覚えている物も少ないけど、ぼんやりと、それは浮かんできた。
「ああ……あの人ならおいしそう。だってだって――」
――いちばんもとめていたひとだから。
胸に手を添えると心臓と喉が熱くなる感じがした。
占い師は言った。今日は運命の夜になると。
運命の人が、私の運命を導きに来る。
あの大きな背中は、きっと私が求めていた物のはずだ。
声も、身振りも、掛けてくれた言葉も覚えている。
「でも」
名前と顔が思い出せない。
大切な人の筈なのに。
いちばんほしかったもののはずなのに。
だから待とう。今日はこんなにも――いい月夜なのだから。
夜の街を歩く。
静かな夜だった。
静かな街だった。
静かな風だった。
静かな月だった。
――死に絶えたような空気だった。
空には大きな満月。少し寒い、氷曜日の月。蒼く蒼くまあるいお月様。
熱に浮かされたようにふらふらと歩く。
あの後ろ姿を思い出すたびに、胸が熱くなる。
ああ。早くこないかな。
月をしばらく見上げ、そして、鈴の音がきこえた。
静かな夜に、その音はよく響いた。
近づいてくる。鈴の音が近づいてくる。
胸が熱くなる。
この音は知っている。このリズムも知っている。この鼓動も知っている。
音のする方を見上げた。
坂の上に、人影があった。
瞳の色は深淵の黒。醒めるような蒼い服。銀色に光る剣の群れ。
大地に幾本もの剣を突き立たせ、大きな大きな満月を背負って。
「やっと、あえたね」
少女はまるで恋いこがれる人を迎えるように両手を広げ。
少年はまるで人形の様な顔で。深淵の瞳で少女を見つめる。
ここが運命の場所となる。
――さぁ、決闘(デート)を始めよう……!
つづかない。]]>
青き空に赤き御旗を 26
http://creatle.exblog.jp/12526257/
2011-05-06T03:19:59+09:00
2011-05-06T03:19:55+09:00
2011-05-06T03:19:55+09:00
creatle
外伝:蒼き空に紅き御旗を
しかし憔悴しきった表情が事態の重大さを物語っていた。
「報告します。アスタル、バルディアス両名は本物。
戦力は公表通り。1個中隊クラスであると思われます。
そして、その他と記載された人物は――間違いなく、クリエルだった」
一同にどよめきが起こる。
戦死したと思われたクリエルさんが、敵側に回った。
推測するべき所はいくらでもあるが、驚きは隠せない。
「一番厄介なのが敵に回ったか……。
もし対決する流れになろうものなら、戦力情報はほとんど向こうが握ってる。
情報戦的にも、戦力的にも不利。これは厳しい事態になったな……」
ガンヴィーノ隊長が眉間にシワを寄せつつ呟いた。
「ん?カイルさん。鎧の間に何か挟まってる」
アイーシャがカイルの鎧から紙を取り出した。
「ん……そこはクリエルと交戦したときに一撃貰ったところだ」
カイルの紅い鎧、ショルダーガード部分がひび割れていた。
アイーシャは紙を開き、首をかしげた後、ひらひらと紙を振った。
「スラグさーん……これはどういうことかな?」
ピッと紙を開き、こちらに見せると、そこに書いてあったのは
『スラグが話す』
クリエルさんの文字に間違いなく、そして指名がスラグさんである。
「ああ。ここで話せということですか」
そして共犯は当然のように自供しますと言うのだった。
「さて、どこから話しますかね」
スラグさんらしからぬ余裕の満ちたニヤリ笑い。
まるでいたずらが成功した子供のような笑みだった。
「まず、クリエルさんが敵か、味方か」
カイルさんが間髪入れずに割って入った。
「敵かどうかと言うなら、そうですね。
――彼は絶対に味方です。
フラッドさんに捧げた騎士の誓いは伊達じゃないらしいですよ」
ここまでくれば、何かの目的で敵も味方も欺き続けたことになる。
「なら、この事件の本当の目的は?グラハム氏を討つための布石ですか」
私の発言に、スラグさんは緩やかに首を振った。
「いいえ。クリエルさんにグラハム氏を倒す意図はありません。
むしろこの事件が起きるきっかけになったというべきでしょう。
まず、ここまで事件を引っ張ってきた理由ですが――。
ああジェイトンさん。クリエルさんの部屋から、
日記帳を持ち出してると思うのですが」
「コレのことね。中身は見させて貰ったわ。
コレを持ち出す際にも、監視の目があった。
監視をかいくぐるためだったのね。今までの行動は」
ええそうです。と、スラグさんは日記を受け取った。
「ではこちらを見てください。団長代理・軍師・フラッドさんは特に。
今回の事件ですが、きっかけは金塊の競売相場でした」
日記帳には、およそ3ヶ月前の日付の競売相場が、
別紙で貼り付けてあった。
って、コレってもしかして。
「ちょ、スラグさん。コレもしかして彫金ギルドの内部資料じゃない?
コレ持ち出しバレたら、超マズイことになるよ?
というか、コレどうやって手に入れたの!?」
間違いない。市場動向や価格バランス調整などで使用される資料だ。
しかもバストゥーク彫金ギルドの門外不出重要機密書類。
「しかし、コレが問題ないらしいんです。理由は……クリエルさんなのでと言っておきます
問題はそこではなく、ここ、一日だけ異常に安い日付があるんです。
理由は供給過多による値崩れが原因です。
しかし、彫金ギルドが緊急で資金を投入して元に戻しています。
売り抜きで大量の資金を調達したかったんでしょうね。
それだけだったらどこぞのバカ貴族が現金工面しようと資産を削ったか、
あるいは貴金属販売業者の価格操作かと思うだけなのですが」
スラグさんは自分の荷物袋の中から、一つの金塊を取りだした。
「これがそのときに供給過多で値崩れさせた金塊です。
普通、流通可能な金塊は、作成者や作成所の印を押すのが普通です。
冒険者が改鋳した物も出回ってますが、少量です。
世間の相場を動かすほどの量ではありません。
フラッドさん。この金塊の印、見覚えはありませんか?」
金塊を手渡された。
金塊の表に印が彫られている。
――この印は、他の人ならいざ知らず、自分には忘れられない印だった。
「フレイネージュ家の家紋――!」
「そうです。フレイネージュ家の備蓄金塊だったのです。
昨日お話しましたが、フレイネージュ家は代々、
宝物をとある場所に隠し、お家の危機に備えてきた家系です。
フレイネージュ家は鍛冶ギルドの設立に関わった貴族の一家だそうです。
貨幣の鋳造、管理で大きな利益を得て、数多の金塊を備蓄した当主も居たそうです」
不意にコトナリアさんが小さく手を挙げた。
「なら、その金塊を“売りさばいた人物”がグラハム氏だった訳ね」
すると、スラグさんが頷いた。
「ええ。このあたりは売り子を引っ捕まえて自供させました。
しかし、そうすると、『フレイネージュ家の金塊』を
どうして『グラハム氏』が手を付けることが出来たのか。
そこが問題です。
調べた所、フレイネージュ家の隠し財宝は、
フレイネージュ家直系の者しか得られない筈なのです。
封印を解ける者が当主になれるという話もあります。
なら、どうやって封印を解いて、財宝を得ることが出来たのか」
スラグさんは日記帳のページをめくり、みんなに示した。
「で、浮き上がって来たのがコレです。
例の、火災死亡事故報告書。
つまり、フレイネージュ邸火災事件です」
この事件で、フレイネージュ家の直系は絶えた。ということになった。
しかし、血は絶えたとしても、財宝は残されたままだ。
「まず、フレイネージュ家の出火原因ですが、リビングから出火しています。
暖炉の火の不始末が原因だと記録されていますが、リビングの暖炉周りは石造りです。
サンドリアの伝統的な造りで、今までそこから延焼した記録はありません。
なにしろ、床は大理石製でしたから、火が付くこともありません。
フレイネージュ当主ご夫妻もここで倒れられていた事も怪しいです。
なぜ、消火活動も出来ずに倒れられていたのか」
スラグさんがページをめくる。
「ふたつめ。
当時出入りしていた人物が居ないと記録されていますが、
前日に、ここでサンドリアギルド連合の会合が開かれていました。
会合の後、使用人が全員帰宅させられています。不自然な事に。
その夜に、事件が起こっています」
さらにスラグさんがページをめくろうとした時、
一つの文が目についた。
「す、スラグさん。使用人一覧のところ、アシュレイ・ロイス、アーシェ・ロイスって」
「ああ気づかれましたか。実は、ロイス家ご夫婦、
あのアシュレイさんはフレイネージュ家絡みだったってことです。
しかも、クィールさんの母親だそうで。
クリエルさんの情報源は、あの一家だったわけです」
すると、アイーシャさんがちょっと待ってと手を何度も振った。
「じゃあじゃあ。ひょっとすると、グラハム配下のアシュレイ・ロイスって。
もしかしてクリエルさんの協力者?実は味方だったりとか?」
「そのようです。最初から、全部計画していた流れだったんですよ。
サンドリア脱出からクリエルさん行方不明まで。
実は実質的な敵というのは、グラハム氏一人だったりするんですよ」
「完全にチェックメイトじゃんか!攻めれば一撃!」
しかし、アイーシャの熱の籠もった台詞に、スラグは首を振った。
「確かに、戦争しているならばそれでチェックですが。
今は戦後。しかも相手は国内の名士……となっています。
疑いはあっても、確証はありません。うかつに糾弾できません。
こちらの立場が危うくなる可能性をなるべく排除したい。
そういう意向のクリエルさんはその作戦を排除しました」
スラグさんはページをめくった。
「話を戻しましょう。火災事件ですが、
シャングリラさんにも触れています。
遺体は火災により全損。側の遺留品や手の一部などから本人死亡を確認とあります。
側の遺留品……それが問題です」
指し示された一文を見た瞬間、思わず声を上げてしまった。
「遺留品が……ぬいぐるみ!?」
「ええその通りです。そこがおかしいのです。
人体が灰燼に帰すような猛火の中で、何故ぬいぐるみが燃えずに残るのか。
他にも、ベッドや机の上の置物など、かなりのものが焼失を免れています。
さらに、この報告書を書いた、建築の専門家が――」
報告書最後のページをめくった。
そこに記載されていたのが。
「グラハム・ヴォーラス……!」
「この報告書も改ざんし放題、ヤツはそういう立場だったのか!」
「そういうことです。
そして、これがクリエルさんが出した最終的な結論です。
コレが、今回の事件における、クリエルさんの真の目的、真の理由です」
そこにはたった一文、大きく書かれていた。
“シャングリラ・フレイネージュはグラハム氏に幽閉され、生存している可能性がある”]]>
一週間サービス停止だそうですね
http://creatle.exblog.jp/12266638/
2011-03-13T19:14:13+09:00
2011-03-13T19:14:14+09:00
2011-03-13T19:14:14+09:00
creatle
Final FantasyXI
流石にあの電力制限の中、サーバー営業するのは厳しいでしょう。
被災地の方々にお見舞い申し上げます。
するってーと、それ以上の規模といわれる東海沖地震はどうなってしまうのか。
対岸の火事ではなく、未来の予兆とも取れるこの現象。
皆様も防災意識と対策は努々、お忘れ無きよう。]]>
今年最後の書き込み。皆様良いお年を。
http://creatle.exblog.jp/11814140/
2010-12-31T09:27:41+09:00
2010-12-31T09:27:38+09:00
2010-12-31T09:27:38+09:00
creatle
日常
本年度中はたくさんのご声援、ありがとうございました。
来年度もよろしくお願いします。
さぁ……今日は 今年中に帰ることができるのか……!]]>
蒼き空に紅き御旗を 番外編 Ex2
http://creatle.exblog.jp/11687328/
2010-12-10T02:27:00+09:00
2010-12-10T02:28:01+09:00
2010-12-10T02:27:36+09:00
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外伝:蒼き空に紅き御旗を
彼の部屋は2階の奥にある。
習慣としてノックを2回。返事はない。
当然だ。もう彼はいないのだから。
持ってきた合い鍵で部屋を開ける。
『私に何かあったら、グッキーと共に部屋の整理を頼む』
この事件が起こる前に、そんなことを彼に言われた。
「それなんて死亡フラグよ」と笑い飛ばした過去が恨めしい。
「散らかってるわね……」
本が床に落ちていたり、包装紙がベッドの上に置いたままだったり。
落ちている本を手に取った。
『やさしい錬金術・I』
『バストゥーク士官学校第11期版戦術教書・小隊運用』
『できる!白魔法・状態回復編』
『鉱石の種類・クォン大陸分布図解』
「相変わらず方向性が分からない取り合わせね。
クリちゃんの雑多性がよくわかるわ。ああ一応全部実用書ね」
拾い集めて、歯抜け疎らな本棚へ――。
『バストゥーク士官学校第11期版戦術教書・補給戦略』
『ルーン魔術の基礎』
『家庭のお料理・デザート ~デキるわね奥様:乱闘編~』
「ちょっとぉ……どこに入れればいいのよ……。
本の種類、全然揃って無いじゃない」
それでも近い種類の本同士に分けてあげるジェイトンなのであった。
そして、そうこうしている時に背後からノックが2回聞こえた。
「ジェイトンさん。クィールさんの所、行ってきました」
「そう。――クーちゃん、大丈夫だった?」
グッキーは俯き、やがて顔を上げた。
「帰ってくださいって言われちゃいました。
『……泣いてるところ、人に見られたくないんです』って」
「そう……んもぅっ。
クリちゃん、帰ってきたら真っ先にクーちゃんの前に突き出すんだから。
女の子泣かせた罪は重いのよっ!」
「ジェイトンさん。クリさんは、生きてるって信じてるんですか」
「あったり前じゃない!そもそも、いっっっっっつもそういう演技に騙されるんだから!」
プリプリと怒りながらそれでも、丁寧に部屋を整頓していく。
机の上には、作りかけのリザード革製の鎧が鎮座していた。
鋲やら革材やら、材料が散乱している。
作りかけのリザードメイルを机からどけたとき、ジェイトンの動きが止まった。
「日記……?でも何にも書いてないわね」
見事なまでに真っ白。ページは中程まで開かれており、文鎮まで置いてある。
しかし、ページを前後させてみても、何も書かれていなかった。
流石に立っているだけでは手持ち無沙汰なのか、グッキーも片付けに回る。
鉢の中に三色の花が植えられて居たので、まずは水を探した。
そして、窓際に置いてある水差しに手を掛けた時だった。
水差しに、何かが入っているのに気づいた。
「ジェイトンさん。これ……」
「え?なに?ああ。これ、クリちゃんの入団記念の時に贈った花じゃない。
懐かしいわねえ。まだ枯れてないのね。ワタシの入団のきっかけだっけ」
「いいえ、違うんです。水差し中に……」
水差しをのぞき込んでみると、水に濡れた一枚の紙が入っていた。
紙は二つ折りにされており、何か書いてあるように透けて見える。
ジェイトンは慎重に、紙を広げた。そこには――
『日記も同じ手順』
と書かれていた。間違いなく、クリエルの文字で。
「日記!」
花瓶の中の水を、一滴、日記のページに垂らすと文字が浮かんできた。
「濡れると現れるインク……そういえばそんなものもあったわね……!」
慎重に濡らしていき、全文が現れ、読めるようになった。
「ジェイトンさん。何が書いてあるんですか?」
見せてっ見せてっ。と、
グッキーはぴょんぴょん飛びながらジェイトンの手にある日記を見ようとする。
「――そんなこったろーと思ったわよクリちゃん……!」
「あうぅ……見てないのにぃ……」
ジェイトンは素早く日記を服の下に仕舞った。
「グッキーちゃん。ここに来る間に、誰かに会った?」
「えっ……と。確か庭木の手入れをしていた庭師さんくらいです」
「そう……――」
そっと何かを探すように耳を澄ます。
「……窓のすぐ下に誰か居るわね。それと、玄関前に一人。食堂の通用口に一人。
知らない気配ね。監視が付いてるっていうのも間違い無いわ。
意識すると確かにいる。でも、大した監視じゃないわこの程度で感知できるなら」
「え?監視……?」
グッキーがきょろきょろと周囲を見回した。
何かを感知したのか、表情が引き締まる。
「私たちのミッションは、この日記を拠点に持って行くこと。
敵の監視が付いているだろうから、絶対に見られないようにしつつ、運搬するべし。
コレにこう書いてあったわ」
ジェイトンは手早く窓を閉め、カギをかける。
机の上はそのままに、そのままドアの外へ足を向けた。
「グッキーちゃん。インビジとスニークの魔法をかけて、ここから出るわよ」
ジェイトンは外に出ると、扉にカギをかけた。
掃除の必要は無い。
これはそういうミッションだったのだ。
「敵を欺くには、先ず味方から――ね。ほんとに実践する人なんて初めてだわ」
そう呟くと、静かに魔法を唱えた。
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青き空に赤き御旗を 番外編Ex1
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2010-09-02T02:36:51+09:00
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creatle
外伝:蒼き空に紅き御旗を
「そこに隠れているヤツ!出てこい!」
マズった……リンクシェルへの応答に気を取られすぎたようだ。
「しまった……見つかった。団長。何とか情報を引き出して、退却を試みる。
戦闘に入るため、通信を切る」
リンクパールのスイッチを切り、道具袋の奥へと仕舞う。
万が一、捜索されても見つけるまでは時間が掛かるだろう。
「どうした。出てこないのか?仕方ない。弓兵部隊。前へ」
「いや、出るよ。そう急かすな」
草むらを出て行くと、出迎えたのは黒鉄製の大剣を背負った大柄の剣士だった。
「どうも諜報員ってツラじゃねえな。おまえ……戦士だろ」
「それはどうも。バストゥークの大使様のツラを拝んでみたくてね。
どうだろ?見物するつもりが前に出すぎたってことで見逃してくれね?」
軽口をたたきながらも、周りを見回す。
チョコボに騎乗しているのが3人。おそらく士官だろう。遠目でも衣服が違う。
戦士系重装備歩兵が7名。魔道士系が8名ほど。後5名ほど、長弓を持っている。
1個中隊クラスの兵力と分析した。
すると剣士はニヤリと笑い、背負っていた大剣を引き抜き、青眼に構えた。
「そうだな……口で言っても無駄だな。お互いによ。
虚にしろ、誠にしろ、俺たち戦士同士が語るのは――こっちだろ?」
そして気づけば、いつの間にか、バストゥーク軍勢により囲まれていた。
これは逃げられない。助けも呼べない。
「……一戦、どうだい?赤い戦士さんよ」
「……上等」
一歩踏み出し、背負っていた大斧を取り出す。
が、そのとき、マントを払うような音が聞こえた。
「た、隊長!?……了解。どうぞ」
チョコボに騎乗していた3人の男のうち、一人が下鳥し、近づいてきた。
男の特徴……かなり異様だ。
頭防具はフルフェイスのアーメット。バイザーが黒塗りされていて素顔が見えない。
胴防具は蒼いガンビスン系の服。確かアレはバストゥーク軍上級士官が着る礼服だ。
背には蒼い下地にバストゥークの紋章。共和国軍マントだ。
手足には重厚な金属製防具。戦士やナイトがよく付けているような重装備。
腰には重装備に似つかわしくない、飾りもない小剣が一振り差してあった。
片手剣装備だが、盾は持っていない。
重装備なのに軽装。非常にアンバランスな着こなしだった。
「へぇ……隊長さんか。お偉いさんが相手してくれるとは嬉しいね。
どういうつもりだ?士官は士官らしく、後ろで見ていればいいだろうに」
男は答えない。
否。その返答か、左足を前に半歩。半身に構えている。
「そうかよ。いいぜ。エモノを抜きな。それくらいは待ってやるぜ?」
男は答えず、動こうともしない。
「抜かないのか?なら、遠慮無くいくぜ?」
男は答えず、動こうともしない。
間合いを詰める。いつ、どんな武器が来てもおかしくないように慎重に。
周りの兵達は見守る算段のようだ。
誰も武器に手を掛けず、じっと俺たち二人を見ている。
――間合いは7歩。長弓、銃ならば支配すべき間合い。男は動かない。
――間合いは6歩。短弓ならば完全に支配しうる間合い。男は動かない。
――間合いは5歩。投擲ならば致命傷を与える間合い。男は動かない。
――間合いは4歩。槍ならば近付かせず勝利しうる間合い。男は動かない。
――間合いは3歩。ここは――!
一気に斧を振りかぶる。そう、ここは両手斧の間合い!
相手のエモノは見たところ小剣。退こうが踏み出そうが、斧を防ぎきれない!
十中八九、この一撃を回避するならば後ろに下がる。
前に踏み出すには、間合いの調整時間が足りない。しかも抜刀もまだだ。
抜刀、防御と2手かかる。既にこちらは振りかぶっている。あと1手足りない。
横に避けるのは対策済み。
こちらの初手は大斧三連撃≪レイジングラッシュ≫
初撃は横薙ぎ。横に飛べば確実に当たる。
そして、後ろに回避するのを予測。一歩分さらに間合いを詰める。
この地点で自分の勝利は確実!俺の技量を甘く見た報いだ――!
と、勝利の予感に笑みを浮かべた瞬間。
――大地の振動、瞬時に二回。
男の姿が一瞬視界から消え、すぐに視界の中に入ってきた。
跳躍し、一気に間合いを詰め、目の前に地面を陥没させて着地する。
そう、その間合い――半歩!
間合いと挙動を見れば一目瞭然。
そう、半歩の間合い、それは――
――格闘(素手)の間合い……!
己の失策を悟る。
大斧の間合いは広く、相手を近づけさせない利点がある反面、
懐に入られると途端に武器の死角となる。
威力は半減どころか、10分の1にもならない。
だが、これを凌げなければ戦士の名を張ってはいない。
初撃のレイジングラッシュは変更無し。
一撃目で弾き飛ばし、間合いを確保、二撃目、三撃目を確実に命中させる。
あくまで相手のエモノは小剣。
そう、この間合いはあくまで、こちらの裏をかく為の奇襲に過ぎない――!
「レイジング――!」「夢想――」
またしても、さらに上回った失策を悟る。
コレはマズイ!
構え、そしてこの拳気!間違いない。これは夢想阿修羅拳……!
拳を極めし者が至る境地――瞬時8連撃!。
小剣はフェイク(偽装)。重装備もフェイク(偽装)。
重厚なガントレットはまさにこの為に。
重厚なグリーブは蹴撃の為に。
完全に前提を覆された!間合いも支配され、初撃は完全に無力化されている。
こういう戦いをする者に1人、心当たりがある。
演技じみた虚構で相手の隙を突き、力量差をひっくり返す人物。
だが、彼は――!
彼である筈が――!
「ラッシュ!」「阿修羅拳」
――第一撃。横薙ぎ。
水平に振り出された大斧だが、今の間合いでは死角に入っている。
故に柄の部分で強打し、間合いを突き放す!
必ず、回避、あるいは殴打によりある程度の間合い変動はあるはず!
が、しかし。予想を遙かに上回る対処法をしてきた!
振り出された大斧の柄を拳打2撃で打ち払われる。間合いが変動しない!?
迎撃された!?
――焦りを押さえ、第二撃。垂直の振り下ろし。
水平薙ぎを打たれ、勢いを落とされたまま、円運動で上段に流す。
が、その隙に左肩へ1撃、左肘に1撃貰った!
左半身に激痛!その痛みでさらに威力が半減。力のない振り下ろし!
ご丁寧に、2撃を柄に打たれ、さらに弾かれる。
――奥歯を噛み砕き、祈るような第三撃。逆袈裟斬り。
バランスはとうに崩され、威力は殺されたも同然。
さらにご丁寧に柄に2撃。とうとう最後まで迎撃され尽くした……。
終われない。
――このままじゃ終われない。戦士のプライドに賭けても!
――レイジングラッシュ、意地の四撃目。体を回転させてバックスイング……!
夢想阿修羅拳は八連撃。もはや打ち尽くした筈!
そして
金属をはじき飛ばした、甲高い音が響いた。
肩越しに見れば、頭防具を破壊したようだ。
男のバイザーがはじき飛ばされ、その中から黒い瞳がこちらをのぞいている。
すると、男はやや後ろを向き、手で何かの合図をした。
後ろに控えていた従者らしき女性が、何かを手に持って前に出る。
あれは……テンプルクラウン。高位のモンクが付ける礼装の一つだ。
どうやら戦闘中、さらにはこのオレの目の前で。
頭防具を取り替えるつもりらしい。
斧を握りしめる。
戦闘中にも関わらず構えをとき、こちらを気にしない態度。
おまえなどいつでも倒せると言わんばかりの余裕か。
――その余裕、後悔させてやるぜ……!
そのツラ、さらした時がおまえの最期だ――!
男はアーメットを両手で外した。
そして……!
手にした斧は終ぞ、振り下ろされる事はなかった。
「――う、嘘だろ……?」
その素顔は知っている顔だった。
相対して戦った事もあるし、肩を並べて戦ったこともある。
名前も、戦術も、癖でさえも理解している。
そう、それは相手も同じ事。
つまり、この戦いは。技量戦では無く、最初から情報戦。
弱点も何もかも分かって居るはずなのに、こちらが知る情報は一切効果がない。
それはそうだ。その弱点は知っていても、相手が誰なのか分からなければ意味がない。
そして相手は、オレが誰なのか知っている。
相手にすべての情報を握られた状態だったのだ。
この一戦は、オレは、戦う前から負けていた――!?
いや、今考えるのはそれではない。
何故。
何故おまえがここにいる――!
「そんなに私がここにいるのが不思議かい?――カイル」
独特の笑みでこちらを見返す。
そして、テンプルクラウンを頭に装着し、
右手の指を二本、こちらに向け、口を開いた。
「えてびへさ。うにばふぬそ」
周りの兵士達が首をかしげる。
しかし、この意味不明な言語を、混乱した頭でも理解した。
作戦行動時に使っていた簡易暗号。カエサル暗号だ。
右手、つまり2字戻せ。
【いちどひけ。あとではなす】つまりは、【一度退け。後で話す】
気がつけば、後ろは囲まれておらず、すぐ逃げられる状態になっていた。
とにかく走る。今は、撤退するしかない。
走り始めても、後ろから追ってくる気配は無かった。
「いいのかい?隊長。逃がしちまって」
「ああ。これも予定通りだ」
「そうかい。それじゃ、行こうか。――ラドル隊長」
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青き空に赤き御旗を 25
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2010-08-12T23:41:02+09:00
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creatle
外伝:蒼き空に紅き御旗を
「Fluddo to Shangrila っと。ほら完成。お代は500ギルね」
指輪に名前を彫って貰っている。一つの指輪が私に手渡された。
私は、タルタルの露天商に500ギル硬貨を渡す。
――いつの頃だったか、星芒祭の風景。懐かしい、夢……。
――夢、かな。これは。
「こいつはオマケ。もう一個同じものが……っていうのも芸がないから。
そっちの指輪と、こっちの指輪に魔法を掛けてあげよう。
二人が願えば幸運が舞い降りるおまじない」
静かな詠唱とかすかな光。
「お嬢さんはきっと将来、すっごい美人になるよ~っ。
キミもちゃんと、手を離さないようにするんだよ。
指輪も二つで一つ。二人が持っている限り、きっと幸せになれるから」
――ああそうだ。シャングリラと行った、最期の星芒祭。
このあと、吟遊詩人の唄を聴きに行ったんだっけ……。
「わたしたちで劇をやってみようよ。“騎士と少女と”。
でも、剣がないから……ね。この指輪に変えようよ」
――騎士と少女と。記憶の中にある限りを演じた、拙い劇。
音程の高低もままならないオペラだったけど。
すごく楽しかったのを覚えている。
「フラッド。この指輪、大事にするね。
私の、最高の宝物にするから。
きっと、この指輪が、私の望んだ運命にしてくれる。
私にとって、フラッドとの思い出。
楽しくて幸せな、今日という運命を叶えてくれた。
――運命の指輪」
「――っ!」
目が覚めた。
鼓動が激しく、感覚として伝わるほどに動悸する。
そして、ポケットの中に入れてあった、シャンが封印されていた指輪を見た。
おもむろに指輪の内側を見た瞬間。
――背筋が凍り付いた。
“F……t……Shan……”と文字が所々削られて居たが、間違いない。
この指輪は、シャングリラに贈ったあの指輪だ。
文字の形も思い出せる。“Fluddo to Shangrila”。
つまり、運命の指輪の正体は。
望む運命になるという真の意味は。
――少女が夢見た一時の幸せだったということなのか……!
終わらせないといけない。
こんな戦いはバカげている。
これ以上、無駄な戦いを産まないためにも。
少女の思い出を、これ以上汚さないためにも。
いつの間にか眠ってしまっていたようだ。
日は既に明け方を迎え、空の色が紫色から蒼に変わっていくところだった。
確か昨日は、運命の指輪の正体を知って、それから今後の対策を練ってから、
各自配置につかせた後……記憶が正直無い。
だが、ゆっくりと休んだ故に、頭はしっかりと冴えていた。
私は手早く鎧を着け、剣をベルトに固定する。
……愛剣・デュランダル。「絶世の剣」そして「不滅の刃」の異称を持つ、
「守る」ことに特化した騎士のための剣。
剣を抜き放ち、青眼に構える。そしてそっと、目を閉じた。
――剣よ。我が命を共にする守護の剣よ。
我が決意と共に、愛する思い出を護り給え。
我は聖騎士。人々の命と幸せと、希望を護りし者也――
目を閉じたまま剣を静かに鞘に収め、その後にそっと目を開ける。
見張り塔の窓から見える空は、晴れ渡っていた。
指揮を任され、不安になったとき、逆に大きな決意が必要だと思ったとき。
たまに行う験担ぎ。
今回は決意を。少女との思い出を、赤獅子騎士団のみんなを守るために。
不意に、ノックが聞こえた。
「どうぞ。開いています」
「あ、フラッド。おはよう。
――各員、配置に付いて、待機中です。指示をお願いしますっ」
シャンが扉を開けてすいーっと入ってきた。
赤い羽根付き帽子に赤い服……王国騎士制式服だ。
腰には小さいながらも精巧な、銀の剣を纏っていた。
騎士の服だからか、いつものマスコットな雰囲気ではなく、凜とした騎士の気概だ。
「あ、この服?11特戦部隊のみんなで揃えたの。
ミルファさんに作ってもらったんだ。ジェイトンさんも着てるよっ」
緊張の中に、シャンの声は少し、清涼剤となった。
少し心が楽になったと、思ったのだった。
そのとき、リンクシェルから緊急信号が発せられた。
『カイル!どこに行くんだおい!』
『バストゥーク側の情報が足りなすぎる。俺が行って情報を集めてくる』
『待て。おちつけカイル。ヘタに相手を刺激するな!』
『大丈夫だ。そんなヘマはしない』
途端に騒がしくなるリンクシェル会話。
しかし、ここで慌ててしまってはいけない。
単独行動が多いのも、実のところ赤獅子騎士団13師団の特徴でもある。
各隊員、それなりに自信があるからこそであるが、今この状態で出るのはまずい。
「カイルさん。今はまだ待ちましょう。戻ってください」
『団長甘いぜ。情報は積極的に得ないとこっちも動けない。後手に回ったら不利だ。
大丈夫。遠くから見て、戦力を確認するだけだ』
「しかし……」
『そこに隠れているヤツ!出てこい!』
そうしている間に、赤獅子騎士団メンバーでは無い声がリンクシェルから響いた。
『しまった……見つかった。団長。何とか情報を引き出して、退却を試みる。
戦闘に入るため、通信を切る』
急いでリストを開くも、その中にカイルさんの名前は無かった。
『あちゃー……マズイよこれは。どうするかなあ……』
アイーシャさんが珍しく困惑した声で呟いた。
『こちらグッキーです!今、カイルの後を追っています。
デジョンIIと自分へのデジョン、既に発動できるようにしています。
カイルに魔法を掛けて、すぐに離脱します』
いつの間にか黒魔道士モードになっていたグッキーさんが西ロンフォールへ入っていた。
『おっ。グッキーさんナイス!
でもすぐに飛び出すと危険だから、ある程度タイミングは見て。』
『りょうかいです。カイルには沢山助けられたから。今度はボクが助ける番です!』
グッキーさんも随分と積極的に立ち回るようになっていた。
初任務失敗のショックから、立ち直れたようだ。
「皆さん。今拠点にいるメンバーは1階に集合してください。今後の作戦を検討します。
カイルさんとグッキーさんなら大丈夫でしょう。
必ず、帰還できると信じています」
『了解。それじゃ、会議の準備しとくね。グッキーさん。後頼むよ。』
『任されましたっ』
元気なグッキーさんの明るい声に、何となく、気持ちが軽くなった気がした。
「じゃぁシャン。会議に行こう。今後どうするか、話し合わないと」
シャンはうなずいて、私の肩に乗った。
ハシゴを降りると、既にメンバーが集合していた。
私は用意していた地図を広げると、それの周りにメンバーが集まった。
私は南東端の監視塔に赤丸を付け、顔を上げた。
「今現在、我々は――」
『こ、こちら……カイル』
「お!カイルさん!?」
突然にカイルさんから通信が再開された。アイーシャさんが驚きの声を上げた。
リンクシェル内にどよめきが走った。
「カイルさん無事かい?グッキー間に合ったみたいだね」
『そ、それが……まだ合流してません。あ、見えた』
ターリさんの安堵の声と裏腹に、グッキーさんがとまどいの声で呟いていた。
『グッキーと合流した。これから戻る』
「え!?ちょっ。そんなにあっさり退却できちゃうの!?」
『理由は後で話す。ちょっと厄介な事態になってるぜコレは……』
厄介な事態……しかし、見つかってからカイルさんの退却があまりにも早すぎる。
しかも、追っ手もなく、素直に退却できるという。
不意に、ジェイトンさんの顔が見えた。
「そう……そろそろなのね」
独り言だろうか、私の耳にそう聞こえたのだった。
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半年ぶりで 【えーっと……】何周年?(汗
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2010-06-13T23:50:00+09:00
2010-06-14T00:53:09+09:00
2010-06-14T00:53:09+09:00
creatle
日常
そして6/13で誕生日を迎えました。
もう28歳ですわね。
FF始めたのが20歳だったと思ったので、
もう8年なわけですね。
光陰矢のごとし。覆水盆に還らず。
しかし!前進するからこそ目は前についているんだ……!
ということで前向きに生きましょう。ええ。]]>
今年最終書き込み。です。はい。お久しぶり。
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2009-12-31T02:47:02+09:00
2009-12-31T02:47:01+09:00
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creatle
日常
皆様お疲れ様です。
ってもう時間無いの!?
では多分 今日っていうか明日も貫徹。
できれば1月1日に余裕もって書き込みできますように……(汗]]>
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